
このエピソードでは、中勘助の『銀の匙』の後編を朗読し、文学的な解釈を深めます。
< 日の出ラジオ 我らの文学2 35 中勘助『銀の匙』 163 (後編 14⑤ )> ラジオ収録20 260707 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」司会 なんだかんだぱんだ 楠元純一郎( 東洋大学教授・ 法学者) 中国語翻訳・朗読 レオー( 録音師・ 中国大慶美術 教師 ) 中国語監修 冯宪中(国際経済学博士) 朗読 ・読解者 松尾欣治(哲学者・ 神田外語学院社会学非常勤講師 )読解者 福留邦浩( 日本経済大学教授・ 国際関係学博士) 、畠山果也(社長)。 <<39万回突破記念!ありがとうございます!>> まことにこの老僧は人間の世界とは橋ひとつをへだてて世のなかには夏になれば牡丹がさくといふことのほかなんにも知らないかのやうに寂寞と行ひすましてゐる。 <寂寞(じゃくまく・せきばく)→ひっそりと静まり返って、もの寂しい様子。すましている→何事にも動じないように振る舞ったり、集中していたり、クールな様子。> 老僧人寂寞地修行,仿佛对他来说,去往凡尘人世不过是跨过一座拱桥,而世间自有诸多琐事,除却夏天牡丹花开,他一概不闻不问。 私はいつしか子供心に老僧を敬ふ念をおこしどうかしてこの人にすがりたいと思ひはじめた。 <敬ふ→うやまう。すがりたい→すがる→頼りにして助けを求める。> 年幼时,我很敬重这位老僧,还想过追随在他身旁。 そのじぶんにはもうすつかり寺の人たちと心安くなつてたので貞ちやんのゐるゐないにかかはらず毎日のやうに遊びにいつて、年寄りのするやうに手を腰にまはして庭をあるいたり、冷たい墓地をまはつたりして、をりをり人の身のうへや自分の身のうへを思つて涙をうかめることもあつた。 <心安く→懇意である→親しくなり遠慮がいらない関係。をりをり→ときどき。身の上(みのうえ)→自身の状況や生活、個人的な事情、境遇。身の上話(みのうえばなし)、一身上の都合により(辞表の決まり文句)。涙をうかめる→涙が溜まって今にも溢れ出しそうな→涙ぐむ> 那时,我已经和寺里的人彻底混熟了,即使小贞不在也每天去玩。我像老僧那样将双手放在腰间,在庭院里走来走去,或者去冷清的墓地里转一圈,想起别人和自己身上发生的事情,有时忍不住眼含热泪 。 ……私は鎖をひきずる囚人が己の姿を愧づるやうな気もちでいつもうなだれて足もとを見つめながら考へこんで歩くのが癖であつた。 <ひきずる→地面を擦りながら引っ張る。囚人(しゅうじん)→牢屋に閉じ込められている受刑者。己(おのれ)→自分。 愧 (は) づる →過ちを反省し恥ずかしいと思うこと。斬鬼(ざんき)に堪えない。項垂(うなだ)れて→元気がなく力なく下を向く様子。> ……我就像拖着锁链的囚犯一样自惭形秽,养成了走路时垂着头盯住脚尖思考的习惯。
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