
このエピソードでは、恩蔵絢子の著書を通じて感情労働の現代的な意義と課題について議論します。
今回は、オカの選書。 恩蔵絢子さんの著書『感情労働の未来: 脳はなぜ他者の“見えない心”を推しはかるのか? 』 (河出書房新社)を取り上げます。 1983年に提唱された「感情労働」という概念は、CAや看護師のように「相手に合わせて感情をコントロールする仕事」を指すものでした。しかし本書は、現代のSNSやあらゆる人間関係において、私たちが無意識に感情をすり減らしている現状を脳科学の視点から解き明かしています。 「感情の抑制と解放のバランス」をキーワードに、議論は以下の3つのトピックを中心に展開しました。 ・全方位に広がる感情労働 :かつては職場における特定の職種に限定されていた「感情の負荷」が、今や友人関係、SNS、家族など、私たちの生活の全域にまで拡張されているという指摘。 ・「頭と心の乖離」という葛藤 :キャリアを重ね「ちゃんとしなきゃ」と頭で理解しつつも、出産や育児などのままならない経験を経て、模範的な振る舞いに限界を感じているオカの現在地。 ・AIには代替できない「感情の深さ」 :AIが得意とするのは、あくまで表質化された「言葉のレイヤー」の広さであり、人間が持つ「言葉にならない深い感覚」こそが人間同士の作用の本質であるという視点。 この回では、対人支援職の現場で「客観的であれ」と訓練されながらも、支援者自身の感情を扱うことの重要性を学び始めた コンの視点 と、集団への適応と個の感覚の狭間で揺れる カフカの反応 を交えて議論します。
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